• だしと私 2022.05.23

vol.44 インテリアディレクター 三浦哲生さん

だしプレッソがかなえる"日常のだし料理"

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男の料理は趣味の料理で非日常的、なんていうのは昔の話。

今回取材させていただいた三浦哲生さんのように、日常的に料理をする男性も現代にはたくさんいるのです。

インテリア業界で活躍する夫と金工作家の妻、6歳の息子が住む家では、いったいどんな料理が生まれているのでしょうか。

これまで20年ほど、家具やインテリアに関わる仕事をしてきた三浦さん。ご自宅も美しく整えられています。

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「インテリアショップで10年ほど販売などを経験し、その後は住宅メインのインテリアや設計を手がける事務所で働いていました。そこでは、家具だけでなく食卓で使う器までトータルでコーディネートを提案することをしているのが面白くて。当時はそんな仕事はほかになかったので、やりがいを感じていました」

現在は、個人の住宅だけでなく、オフィスの空間コーディネートにも魅力を感じているとか。

「企業のオフィスは、できることが限られていたり、納品までのスケジュールがタイトだったりと大変なことも多いけれど、住宅とは違う面白さがあります。コロナ以降、働き方が変化したこともあり、オフィスに求められることも変わってきました。例えば、普段の仕事はリモートで自宅でやっているけれど、打ち合わせや会議で人が集まるときにオフィスを使うとか。フリーアドレス制になって、デスクの形やレイアウトが変わったとか。効率よりも心地よさを重要視するなど、今までとは違うアプローチができるんじゃないかなと」

今、手掛けているのは、小田原の会員制のワーケーション施設。

「建築家の仲間と一緒にコンセプトを決めるところから参加していて、インテリアだけでなくグラフィックデザインなどにも関わらせていただいています」

そんな忙しい日々を送りながら、家事や育児は夫婦で分担しているよう。

「妻も作家として活動していますが、平日は子どもの世話で時間が制限されてしまいます。週末は制作に集中してほしいので、週末は私が子どもと過ごすようにしています。近くにある大きな公園へ行ってテントを張って、近所の友人たちとバーベキューをすることも」

平日の夕食は奥さまが、週末の夕食は三浦さんが担当。

「炒めものや鍋、サラダをよく作りますね。肉を焼いたりも。時間があれば買い出しにも行きますが、冷蔵庫にあるものでぱっと作ることが多いかな」

週末は、たこ焼きパーティをすることも。

「たこ焼きは昼食によく作ります。だしプレッソを使うとおいしいんですよ。生地の中にだしプレッソを入れて、醤油で調味して。キャベツはかなり細かく刻んで入れます。ベビースターやチーズを入れるのも楽しいですね」

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器の本を共著で出したこともある三浦さん。選ぶ器もまた、料理のおいしさを引き立てています。

「今は器が増えすぎちゃって、収納場所に困ってしまうから買わないようにしています。でもやっぱりいいですよね、器」

やいづ善八の商品のなかでは、特にだしプレッソがお気に入りだとか。

「なにせ手軽でいいですよね。うどんやそばのほか、お浸しや煮浸し、おすまし、煮物などもすぐにできちゃう」

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鍋も三浦家の定番です。

「夫婦で忙しいときも、すぐにできるから助かります。野菜と肉をだしプレッソと水で煮て、ポン酢やごまだれで食べるだけ。子供も野菜いっぱい食べられるしね。あまりに便利なので、だしプレッソがなくなると、だし料理がパタンと登場しなくなるという(笑)。鰹節や昆布からとるのは、やっぱりちょっと億劫なので」

よく作るというブロッコリーのお浸しは、柚子胡椒がポイント。

「ゆでたブロッコリーを醤油、鰹のだしプレッソ、柚子胡椒で和えるだけ。よく行くお店のお弁当で食べておいしかったので、参考にしています。だしを加えると味がマイルドになっていいんですよね。酒のつまみにもなります」

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だしを使った料理をもう1品紹介していただきました。料理家の坂田阿希子さんの著書「SPOON 坂田阿希子の料理教室」を参考にして作るカポナータです。

「だしを使うレシピなので、あっさりしていておいしいんです。夏野菜とだしプレッソを使ってよく作ります。ワインにも合いますよ」

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取材・文/藤井志織

プロフィール.jpgプロフィール

インテリアディレクター。インテリアショップ勤務を経て、デザイン・建築設計事務所にて、インテリアコーディネートや家具の企画などを手がける。2020年に独立し、現在はフリーランスで活動。